木製漆器とは

天然の木を挽いて作られた器のため、取り扱いに注意は必要ですが、自然の風合いを楽しみたい、木の温かみのあるうつわを使用されたい方にはおすすめです。

山中塗は木が育つ方向に器の形を取る「縦木取り（たてきどり）」であるため、乾燥による歪みが出にくい堅牢な漆器です。
さらに長年積み重ねた職人の技術によって、器のかたちや、様々な技法による仕上げなど、細部までこだわった漆器づくりがされています。
漆を薄く塗り重ねた「拭き漆」であれば、一つ一つの木目の違いをお楽しみいただけます。
何度も厚く塗り重ねた「真塗」であれば、漆塗りのツヤの美しさと、年月を重ねて使い込むことによる漆の変化を楽しむこともできます。

近代漆器とは

かつては木地に漆を塗って作られていた漆器を、現代の生活の中でもより使い勝手のいいものにするために、樹脂（プラスチック）で素地をつくり、そこに漆やウレタンの塗装を施して仕上げたものが近代漆器です。

さまざまな素地の開発を重ね、電子レンジや食洗機で使用できることに加え、バイオマス素材など環境に配慮した製品づくりにも他産地に先駆けて取り組んでいます。
また、ウレタン塗装によって漆では再現できない色みの漆器も生み出すことができています。

山中塗は長く塗り職人を抱えてきた産地として、近代漆器においても職人による手作業で塗装や蒔絵が施されており、それによって高品質な漆器の生産を実現させています。