Yamanaka Craftsman次世代へ繋ぐ
伝統産業の後継者不足は、山中のみならず全国的な社会課題となっています。山中は、長く受け継がれてきた技を次世代に繋ぐ、技術継承の取り組みに力を入れてきました。挽物ろくろ技術の日本唯一の専門学校である研修所カリキュラムの整備や、職人の自立をサポートするレンタル工房の開設など、「職人になりたい」という若者の思いに応える環境づくりをこれからも進化させていきます。
石川県挽物轆轤技術研修所
石川県立山中漆器産業技術センター内にある、全国で唯一、挽物ろくろ技術および漆芸技術を専門的に学べる研修所です。
入所すると2年間は基礎的な技術を学び、3年目から専門コースに進学。2~3年程度、地元職人の工房で修行しながら研修所にも通い、実地での技術習得にこだわります。入所後4~5年で独立し、自分の工房をかまえるのが一般的です。平成9年に開所してから令和2年3月末時点で105名の卒業生を輩出。木地師や漆器関係の仕事に就き、全国で活躍しています。
レンタル工房
山中漆器産業技術センター内には、若手木地師が一定期間借りられるレンタル工房があります。ろくろが備えられた工房を最長3年間
月間約6,000円~と非常に安価で利用でき、自立開業までをサポートする施設となっています。利用者の職人さん同士がお互いの技術や意見交換をするなどコミュニケーションの場としても活用されています。
ウルシノキの植樹活動
漆はウルシノキの樹液で、1本の木からほんの少ししか採取できません。
現在国内需要のほとんどを外国産の漆に頼っており、国産の漆はごくわずかになっています。 古来から日本人の生活に親しまれてきた国産漆を次世代に繋げるため、2006年からウルシの木約1600本の植樹・管理保育を行っています。 ゆくゆくは山中産の漆で製品化を行い産地を盛り上げたい。自分たちで漆の文化を守っていきたいという思いで活動を続けています。